学部-大学院で建築学を学ぶ流れ
名古屋大学(学部)で建築学を学ぶためには、工学部環境土木・建築学科に入学し、 1年終了時の成績等に基づくプログラム配属で建築学プログラムに配属される必要があります。 大学院では、環境学研究科都市環境学専攻建築学系で学びます。学位の種類として工学、環境学、建築学を選択できる点が特徴です。
学部教育
建築学プログラムの教育プログラムは、一級建築士受験資格における学歴要件(大学)として認められています。 また、建築学プログラムの教育プログラムは、2007~2023年度卒業生まで日本技術者教育認定機構(JABEE)の認定を受け、JABEE修了生を輩出しています。 JABEEとは「高等教育の質を保証するための認定制度」の1つであり、「幅の広い文系・自然科学系の基礎力とともに、倫理観・説明責任能力に裏付けられた確固たる専門知識を有し、 新しい分野を切り拓く知識と能力をもつ総合力に優れた自立した技術者」の育成を目的としています。 建築学プログラムでは、Plan → Do → Check → Action → Planのプロセスを循環的に行うことで、JABEEが掲げる「教育の質の向上と継続的改善のための仕組みとその実施」を実践し、それらを通して得たノウハウとこれまでの改善を臨機応変に進展させながら、時代に即した教育を行っています。
環境土木・建築学科建築学プログラムの学習および教育目標
建築学とは、人間の様々な生活行為を含む空間を創造する総合学です。 本プログラムでは、対象領域を建築単体から都市や環境全般へ、物理環境から情報環境へと広げつつ、 それら建築および都市における計画・設計・生産・保全のための学術・技術・芸術について、 計画・デザイン、環境・設備、構造・材料・生産技術の3つの分野を基礎に総合的に教育を行い、 幅広いパースペクティヴの中で高度な専門知識を駆使し得る個性的で創造力豊かな人材を育成することを目標としています。 そして、それを具体的に実現するため、「T字型」教育カリキュラムを採用しています。 それは、全ての学生が計画・デザイン、環境・設備,構造・材料・生産技術の3つの分野における基礎知識を修得し、 建築学の全体像を把握した後、学生自身の関心と自主的な判断により、それぞれの専門分野の科目を選択して専門知識を深く学ぶことを可能とするカリキュラムであり、 幅広く堅牢な基礎知識の上に専門家として必要不可欠である高度な専門知識の修得を意図したものとなっています。 さらに設計演習などの各種演習や卒業研究におけるきめ細かいマンツウマン教育を通じて、 修得した知識を社会に応用していくための社会性、協調性の涵養も期待しています。
T字型カリキュラムの概要
建築学プログラムにおける専門的科目の学習を通して修得される知識と養成される具体的な能力
(B)建築活動が社会および自然に与える影響を予測・評価し、その当否を判断する能力
(C)建築・都市に関する幅広い基礎的な専門知識と設計能力・技術力
(1)計画・デザイン分野
(2)環境・設備分野
(3)構造・材料・生産技術分野
(D)建築・都市に関する高度な専門知識を駆使し、個性的かつ創造的に活動するための設計能力・技術力
(E)建築・都市が抱える問題を絶えず総合的に把握・解析し、かつ建築・都市の質的向上を図る能力
(F)常に多様な価値観を認めあい、他と協調し、幅広く意見交換を行いながら意思決定していく能力
(G)自然現象や社会現象、造形に接して得た感動を言葉や図によって他者に伝える能力
(H)建築図書を読解、表記、説明する能力
カリキュラム
カリキュラムツリーダイアグラム
4年間の科目のつながりをまとめて示した図です。
シラバス
各科目の詳しい内容や授業の進め方の資料です。入学年度により多少異なります。